京都芸術大学通信教育部

【京都芸術大学通信】自然を観るはどんな授業?課題・レポート・感想をまとめました

ochimiri

本記事は大学からの依頼によるものではなく、筆者個人の体験・考えに基づいて執筆しています。
また、本記事の内容は2026年度現在のものです。入学をご検討中の方や制度に関する最新情報については、必ず大学公式ホームページをご確認ください。

はじめに

自己紹介

Miri
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社会人大学生
Profile
社会人として働きながら、憧れだった音楽を学ぶため通信制の音楽大学に入学しました。 音楽やボイストレーニングなど、日々の学びと日常の小さな気づきをノートに残すように綴っています。 同じように学び直しや音楽に興味がある方のヒントや、一日の癒しになれば嬉しいです。
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私は2026年度4月に京都芸術大学 通信教育部 音楽コースに入学しています。
入学前や、入学後に困っている方の力になれるように大学の授業や制度などをリアルな学生目線で記事にしています。

自然を観る

京都芸術大学通信教育部の共通教育科目にある「自然を観る」は、昆虫の研究を通して、自然科学の考え方や物の見方を学ぶ授業です。

授業名だけを見ると、植物や風景などを観察する内容を想像するかもしれません。しかし、実際の動画教材では、主に「ネジレバネ」という昆虫の研究が扱われます。

私は2026年度の春期に受講しました。

正直なところ、授業の内容は音楽や美術などの芸術分野とは直接関係がありません。

しかし、研究対象を詳しく観察し、疑問を持ち、仮説を立てながら突き詰めていく姿勢は、芸術作品の制作や研究にも通じるものがあると感じました。

この記事では、「自然を観る」の授業内容や課題、実際にレポートへ取り組んだ感想についてまとめていきます。

自然を観るってどんな授業?

昆虫研究を通して自然科学の考え方を学ぶ授業

「自然を観る」は、昆虫の研究を通して、自然科学における物の見方や研究の進め方を学ぶWS科目です。

Q
WS科目とは…

「Webスクーリング科目」のことです。主に動画教材を視聴しながら学習を進め、章末テストやレポート試験、全体講評動画の視聴などを行う授業です。

この授業では、「ネジレバネ」という昆虫を中心に扱います。

授業内容には、次のようなテーマが含まれています。

  • 昆虫の採集方法
  • サンプリングの考え方
  • 昆虫の観察や写真撮影
  • ネジレバネの生活史

ネジレバネをどのように採集し、観察し、研究結果を積み重ねていくのかを動画で追いながら、自然科学の研究方法を学んでいきます。

私が受講した印象では、「昆虫の知識を覚える授業」というよりも、一つの対象を研究する際に、どのように観察し、考え、事実を明らかにしていくのかを知る授業でした。

芸術とは直接関係のない内容に見えますが、一つの対象を突き詰めていく姿勢は、芸術作品の制作や研究にも近い部分があります。

そのような視点で受講すると、芸術を学んでいる人にとっても興味深い授業だと思います。

結構しっかり虫が映りますので、虫が苦手な人はちょっとだけ注意が必要かもしれないですね。

開講時期・単位数など

項目内容
履修形態Webスクーリング科目(WS)
開講期春期・夏期・秋期・冬期
単位数2単位
主な学習内容動画教材、テキスト、章末テスト、授業コミュニティ、レポート試験
履修方法レポート試験提出後、全体講評動画を視聴
指定テキスト『昆虫はもっとすごい』

開講日程や提出期間は年度によって変更される可能性があります

実際の授業内容

授業の流れ

授業の流れ
  1. 指定テキストを読む
  2. 各章の動画教材を視聴する
  3. 必要に応じて授業コミュニティの「道標」を確認する
  4. 章末テストに合格する
  5. すべての動画を視聴する
  6. レポート試験に取り組む
  7. airUからレポートを提出する
  8. 指定期間内に全体講評動画を視聴する
  9. 成績を確認する

動画教材の中心は、ネジレバネという昆虫です。

採集や観察の様子も詳しく紹介されるため、昆虫が好きな人にとっては興味深い内容だと思います。一方で、虫が苦手な人にとっては、かなり厳しい授業かもしれません。

しかし、動画の中では、一つの対象に疑問を持ち、観察や検証を繰り返しながら研究を進める行為は、芸術を突き詰めていくことにも近いのではないかという話がありました。

その視点を持って見ると、単なる昆虫の授業ではなく、物事の見方や研究姿勢について考える授業として楽しめます。

また、先生が動画の中で時折面白い発言をされるところも印象に残っています。真面目な研究内容が中心ですが、堅苦しすぎる雰囲気ではありません。先生の言葉や画面の置物なんかにも注目しながら視聴してみてください。

授業コミュニティの確認も必要

WS科目には、授業コミュニティがあります。

授業コミュニティには、「道標」「お知らせ」「広場」というトピックが設置されています。

特に「道標」には、担当教員から授業内容の補足や教材の訂正事項などが投稿されます。

レポート試験では、「道標」に掲載されている補足事項を確認していることが前提となるため、動画だけを見て終わらせず、定期的に確認する必要があります。

成績評価における授業への取り組みには、授業コミュニティの活用や章末テストの合格も含まれています。

課題・レポートについて

※課題内容や提出方法、評価方法などは年度によって変更される可能性があります。受講前には最新のシラバスをご確認ください。

レポート試験は2つの設問から選択

レポート試験では、2つの設問のうち、どちらか一つを選択します。

設問①は、一般的に使われている「進化」という言葉と、生物学における専門用語としての「進化」の違いについて、1200字程度で論じる課題です。

設問②は、生物の進化を表現した作品を制作し、その作品について1200字程度で説明する課題です。

設問②では作品の画像なども提出する必要があります。

私は作品制作よりも文章を書く方が取り組みやすいと考え、設問①のレポートを選びました
音楽作品として提出できるのであれば設問②も考えたかもしれませんが、今回は作品を形にする自信がなかったため、レポート課題に取り組みました。

課題自体は、それほど難しいものではありません。

動画教材で説明されている「進化」の定義を理解したうえで、自分がそれまで持っていた印象と比較して書くことが基本となります。ただし、自分の関心分野と結び付けて深く考えようとすると、参考文献や論文を読む必要が出てきます。

私はレポート本文を書くことよりも、参考にした論文の内容を理解することに時間がかかりました。

私の課題の取り組み方

授業で学んだ生物学上の「進化」と、日常的に使われる「進歩」の違いを、音楽に結び付けて考察しました。音楽に関する複数の論文を読み、音楽スタイルの変化やDAW、AI作曲技術の発展が、必ずしも「進歩」とはいえないのではないかと考えました。

最終的には、「多くの人に届く表現」と「自分らしい表現」をどう両立するかという話を交えながらレポートを作成しました。

レポートの評価について

 私の評価結果

総合評価:S

93点

Q
評価について

「D – 不可(再提出)」「C – 可」「B – 良」「A – 優」「S – 秀」の5段階評価です。

成績評価は、授業への取り組みが20%、レポート試験が80%となっています。

授業への取り組みには、授業コミュニティの補足説明を確認することや、章末テストに合格することが含まれます。

レポートでは、主に次の点が評価されます。

  • 文章表記の正確さ
  • 構成の分かりやすさ
  • 授業内容と課題の理解
  • 授業で扱った事実を正確に把握しているか
  • 自分自身の見解を示しているか

なお、この授業では個別の詳細な添削コメントはありませんでした。提出後は全体講評動画を通して学びを深める形式になっています。

授業に取り組んでみて

芸術と関係のない内容から芸術を考える授業

受講前は、「自然を観る」という授業名から、自然の風景や植物などを芸術的な視点で観察する授業を想像していました。

実際には、ネジレバネを中心とした自然科学の授業だったため、想像していた内容とはかなり異なりました。

動画を見始めた段階では、「芸術とまったく関係がないのではないか」と思いました。

しかし、研究者が一つの対象を詳しく観察し、分からないことを明らかにするために方法を考え、何度も検証する姿勢は、芸術制作にも通じるものがあります。

芸術においても、自分が表現したいことを突き詰めたり、技法を試したり、作品を作り直したりすることがあります。

研究と芸術では成果物は異なりますが、対象に向き合い続ける姿勢には共通する部分があると感じました。

論文を読むきっかけになった

受講して特に良かったと思うのは、音楽に関する論文を読むきっかけができたことです。

私は普段、音楽を聴いたり制作したりすることはあっても、音楽研究の論文を読む機会はそれほど多くありませんでした。

今回のレポートを通じて、音楽スタイルの変化や、コンピューターを用いた音楽生成が研究対象になっていることを知りました。

論文を読む作業は簡単ではありませんでしたが、感覚だけで音楽を捉えるのではなく、研究や分析の対象として音楽を見る経験になりました。

共通科目であっても、自分の専門分野や興味と結び付けることで、学びを広げられると思います。

虫が苦手な人には厳しい可能性がある

この授業で最も注意した方がよいのは、昆虫の映像が多いことです。

授業の中心がネジレバネの研究であるため、昆虫の写真や映像を避けることは難しいです。

虫が好きな人や、生物学に興味がある人にとっては面白い内容だと思います。

一方、虫を見ること自体が苦手な人にとっては、動画視聴がかなり苦痛になる可能性があります。

授業名だけでは昆虫中心の内容だと分かりにくいため、履修前に知っておいた方がよいポイントです。

これから受ける人へ

受講前に知っておきたいこと

「自然を観る」を受講する前に、特に知っておきたいことは次の3点です。

一つ目は、授業内容の大部分が昆虫研究であることです。

自然や芸術について広く学ぶ授業というより、ネジレバネの研究を具体例として、自然科学の考え方を学ぶ授業です。

二つ目は、レポートの提出後に全体講評動画を視聴する必要があることです。

レポートを提出して安心してしまうと、全体講評の視聴期間を忘れる可能性があります。

視聴していない場合は不合格となるため、提出期間と全体講評期間は事前に予定へ入れておいた方がよいと思います。

三つ目は、共通科目であっても自分の専門分野と結び付けられることです。

設問①は「進化」という言葉について考える課題ですが、音楽、美術、デザイン、映像、文学など、自分の関心分野と関連付けて論じることもできます。

自分が普段学んでいる分野で「進化」という言葉がどのように使われているかを調べると、レポートを書きやすくなると思います。

作品ではイラストや、衣装など色んな作品の紹介があり、とても魅力的で素晴らしかったです。

レポートは早めに資料を探した方がよい

レポート自体は1200字程度なので、文字数はそれほど多くありません。

しかし、参考文献や論文を使って書く場合は、読む作業に時間がかかります。

私は全体で2日ほどかかりましたが、その大半は論文の理解に使いました。

提出直前に資料を探し始めると、内容を整理する時間が足りなくなる可能性があります。

動画を視聴しながら、自分が気になった言葉や、自分の専門分野と結び付けられそうなテーマをメモしておくと進めやすいです。

こんな人におすすめ

「自然を観る」は、次のような人に向いていると思います。

  • 昆虫や生物学に興味がある人
  • 自然科学の研究方法を知りたい人
  • 一つの対象を深く観察することに興味がある人
  • 自分の専門分野を別の視点から考えたい人
  • レポートを書く練習をしたい人
  • 論文や参考文献を読むきっかけが欲しい人

一方で、虫の写真や映像が極端に苦手な人には、かなり厳しい可能性があります。

また、「自然を題材に作品を制作する授業」や「芸術作品を鑑賞する授業」を想像して履修すると、内容の違いに驚くかもしれません。

1年次から履修でき、専門的な自然科学の知識も前提とされていないため、内容としては初心者でも受講できます。

ただし、レポートでは授業内容の正確な理解と、自分自身の見解の両方が求められます。

動画の内容を要約するだけではなく、自分の興味や専門分野と結び付けて考えることが重要だと思います。

まとめ

「自然を観る」は、ネジレバネという昆虫の研究を通して、自然科学の考え方や研究の進め方を学ぶ授業でした。

授業内容は芸術と直接関係しているわけではありません。

しかし、一つの対象を観察し、疑問を持ち、検証しながら突き詰めていく研究者の姿勢は、芸術制作にも通じるものがあると感じました。

レポートでは、授業で学んだ「進化」の定義を、自分の専門分野である音楽と結び付けて考えました。

複数の論文を読む作業には時間がかかりましたが、音楽を研究や分析の視点から見るきっかけになったことは、この授業を受講して良かった点です。

昆虫が苦手な人にとっては厳しい内容ですが、生物学に興味がある人や、自分の専門分野を普段とは違う角度から考えてみたい人には、興味深い授業だと思います。

レポートでは、授業の内容だけで完結させず、自分が学んでいる分野や興味のあるテーマと結び付けることで、より自分らしい考察ができるはずです。

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